昨日はピーチの話題を書きましたが、
今日は、関空にいったときに見かけたこちらのマークについて書きます。
これ、なんだか知ってますか?
見かけたことはある、という方は意外と多いかもしれません。
実はこれ、「耳マーク」といって、
「聞こえない、聞こえにくい」人たちが、その状況を
周囲に知ってもらうためにつくられたしるしなんです。
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「外見でわからない障害」の大変さ
このマークをつくったのは、難聴者らでつくる組織の
「一般社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会」。
連合会として耳マークの著作権も持っているそうです。
連合会のサイトから、マークの説明について引用すると、
このマークは「耳が不自由です」という自己表示が必要ということで考案されたものです。耳に音が入ってくる様子を矢印で示し、いっしんに聞き取ろうとする姿を象徴したものです。この矢印の意味は、聞こえない、聞こえにくいすべての人々にとって、聞こえの向上、保障を求めていく積極的な生き方の象徴です。
「聞こえない・聞こえにくい」と日常生活の上で人知れず苦労します。
聴覚障害者は、障害そのものが分かりにくいために誤解されたり、不利益を受けたり危険にさらされたりするなど、社会生活のうえで不安は数知れなくあります。「聞こえない」ことが相手にわかれば相手はそれなりに気遣ってくれます。目の不自由な人の「白い杖」や「車いすマーク」と同じように、耳が不自由ですという自己表示が必要ということで考案されました。
ということなんだそうです。
そういえば私も昔、道端で通行人に道を尋ねても返事がなく
「なんで無視するんだろう」といぶかしがっていたところ、
その方が実は耳が聞こえなかった、という経験があります。
その時は私もすぐに気づけたので良かったですけど、
こちらが話したことを無視されていると勘違いして
無用なトラブルが起きることもあり得ますよね。
さらに、たとえば病院などで自分の順番がきて呼ばれたのに返事ができず
いつまでも順番を後回しにされることも考えられます。
「聞こえない」という状態を見える化する。
この考え方はとっても大事ですね。
さらなる認知度向上が課題
役所などの公的機関では割かし掲示してある施設もありますが、
このマークはまだまだ認知度が高いとはいえません。
マークができたのは1975年とかなり昔だそうですが、
もっといろいろな場で露出していかないと
その効力を十分に発揮できないのではないでしょうか。
白杖を見たら視覚障害者。
耳マークなら聴力障害者。
その認識が浸透するように、
もっといろんなアクションをしかけて欲しいものです。