社会福祉士兼ライターの紙月日記

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福祉のはなし

川崎簡易宿泊所火災 再発防止に「スプリンクラー設置」は有効か

神奈川県川崎市の簡易宿泊所で17日未明に火災があり、
2棟が全焼、5人が死亡しました。

燃え落ちた「吉田屋」は一泊2千円前後でとまれることから
日雇い労働者の定宿みたいな位置づけで
生活保護を受ける高齢者も長期滞在していたそうです。

こうした施設は、宿泊料が安い分、
防火設備などは充実していません。

そして往々にしてあるのが、
「実は違法に増改築していました」
という話。

今回もそうなるかもな・・・と思っていたら
やはりこういうニュースがでました。

防火怠り3階を増築か 川崎火災、書面は「2階建て」
(ソースはこちら

kasai
(現場の様子。朝日新聞デジタルより引用)

設備は整っていないけど、安く泊まれる。
採算があうように、改築して宿泊者数を増やす。
無理な改築をしたせいで、火災などには極端に弱い。

そんな背景があるのではないでしょうか。

そしてこういう事件が起きると、
必ず話題になるのが「防火基準の強化」です。

違法な増改築をしていたことは別として、
簡易宿泊所自体にはそれほど厳しい防火基準が
課せられているわけではありません。

簡易宿泊所に対しては法令に定められた防火基準はなく、
各消防署がそれぞれの判断で、
防火に関する指導をしている、というのが実態のようです。

きっと今後、簡易宿泊所にもスプリンクラーを義務化しろ!
という話の流れになると思うのですが、
いくら義務化したところで、きっと実現しません。

スプリンクラーを設置するには数百万円単位かかります。
それを宿泊料に転嫁せざるをえず
防火基準は強化されたけど、厳しい暮らしをしている人たちが
泊まる場所がなくなった、という結果になりかねません。

再発防止策として、防火基準の強化はあってもいい。
でもそれが具体的な効力を発揮するかは、
また別問題ではないかと思います。

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