社会福祉士兼ライターの紙月日記

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地下鉄サリン事件から20年 変わらない社会のいびつさ

昨日は1995年に起きた地下鉄サリン事件から20年となる節目の年でした。

当時僕は小学生だったので、
その時代の社会の雰囲気がどうだったのか
はっきり理解はできていない気がします。

ですが、95年以前とそれ以降で、
社会の空気は大きく変わったのではないでしょうか。

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地下鉄サリン事件の意味

道しるべを失くした時代の出来事

事件を起こしたオウム真理教には
東大卒などの優秀な若者が多く引き寄せられていきました。

社会に不満があったり、生きづらさを抱えていた若者が、
独自の世界観を演出したオウム真理教に
引き寄せられた結果、この凶行につながりました。

朝日新聞のインタビューで、大阪・應典院の秋田光彦住職が

仏教界は「葬式仏教」に安住し、生きづらさを抱えた若者たちと
向き合ったことさえなかった。
事件後も「邪教と一緒にされても」と思考停止状態だった。

と自省しておられます。

そうした反省から、今は社会から零れ落ちた人たちに
救いの手を差し伸べるという、宗教の原点に立ち返って
活動を展開されている、という決意を話しています。

当時の日本はバブル崩壊とともに社会が急激に変わる中で、
どんなセーフティーネットにも救いあげられることなく
ふるい落とされる人が少なくなかったのではないかと思います。

社会全体の価値観が崩れ、それに代わる新たな指標が見えない中で、
「唯一絶対の正解」を提示してくれる異常なカルト教団に、
優秀な若者が引き寄せられていったのかもしれません。

「地下鉄サリン」以前と以後

当時は小さかったながらに、
オウム真理教をめぐる当時の報道の異常な過熱ぶりはよく覚えています。

特に、松本死刑囚が逮捕されたときの
テレビの特集は、連日オウム一色でした。

多くの人がそうだったように
僕も当時はすっかり
そうした報道に目を奪われていたと思います。

この一連の構図って、
日本全体を恐怖に陥れた悪の組織が壊滅する様を
かたずをのんで見守り、結果に安どした市民たち、
っていう状況だと思うんです。

このあまりに強烈な印象があったから、

「社会にはふとどきなテロ集団がいる」
「それを根絶するのが社会正義だ」
みたいな

安易な善悪論が、市民の心の中に強く残ってきたように思います。

本当は、なぜそういう出来事が起きたのか、
背景に社会のどんな欠陥があったのかを
もっとしっかり見つめるべきなのに、そうしてこなかった。

結果、20年経っても、社会のいびつさが放置されていて
それが原因と感じさせる事件もたびたび起きています。

福祉の世界に関心を持つ者の一人として、
そのいびつさを解消するために何ができるのか
絶えず考え、実践していく責任を改めて感じました。

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