先日の朝日新聞に載っていた記事ですが(ソースはこちら)、
厚労省が学習塾の業界団体に対して、賃金を適正に支払うよう求めたそうです。
こうした要請は異例なんだとか。
今日はこのニュースを取り上げます。
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「時間外労働にも賃金を」という"当然"の話
そのうちソースが消えそうなので
一部引用しておきますと、
大学生らを酷使する「ブラックバイト」の問題で、厚生労働省が学習塾業界に、適正に賃金を支払うよう異例の要請をしていたことがわかった。「未払い賃金がある」といった相談が労働組合などに相次いでおり、業界全体で改善に取り組むよう求めている。
講師らが授業時間の前後に働かされているのに賃金が支払われていない事例があり、厚労省が調べていた。残業の割増賃金を支払わなかったり、時給が最低賃金を下回ったりする例もあったという。
(中略)
要請文では、労働基準監督署が実際に指導した違法なケースを例示している。授業後に生徒からの質問対応をさせる際に、時間給ではなく一律「100円」だけ払っていた事例もあったという。
というお話。
「時間外労働にも賃金を払う」という大前提が
あまりに守られていないため、
厚労省が是正するよう勧告した、ということですね。
こういう話は何も塾業界に限ったことではないと思いますが、
塾業界で働く大学生が多い=被害者が多いことなどが
対象になった理由なのかもしれません。
ただ、記事中にもありますが、
業界団体にどれくらい力があるかは未知数で、
今回のケースでも、要請先の「全国学習塾協会」は
「見直しを進めたい」と前向きな姿勢ですが、
どれくらいの効果があるのかはみえません。
ブラックバイトの問題は昨今社会問題化しているだけに
効果的な対策を今後も模索していくべきでしょう。
消費者のサービス要求がブラックバイトを生む?
ホリエモンこと堀江貴文さんが、↓の動画で
「みんなが安く真面目にサビ残とかで働いているから日本のサービス水準は保たれている」
「フランス並の労働時間になったら『おもてなし』なんて無いよ? 牛丼安く食べることもできないよ?」
「まぁどっちがいいかって話だね」
というもっともな指摘をしています。
日本って、
仕事は丁寧に、サービス水準も追求して
それでいて安いのがいい! みたいな文化です。
でもこれはやっぱり矛盾していて、
普通の仕組みで考えるなら
何かを犠牲にしないと、高品質で安いみたいなサービスは
成り立たないわけです。
いまは労働者たちがブラックバイトという形で
その割を食っているわけで。
清い労働環境を求めるのか、ブラックでも安さを求めるのか。
自分たちがどんな社会を作っていきたいのか、
私たち自身がしっかり考える必要はあると思います。