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筆談ホステスの議員挑戦 「劇薬」で議会は変わるのか

公開日: : 福祉のはなし

以前メディアでけっこう取り上げられていたので
ご記憶にある方も多いと思いますが、
筆談ホステス」で有名な斉藤りえさんという方がいます。

髄膜炎で1歳のころに聴力をなくし、19歳で水商売に進んだ後、
07年に出身の青森から上京。銀座の高級クラブで筆談を駆使してホステスを務め
ナンバーワンになった、という経歴の女性です。

hitsudan
(画像はご本人のブログから引用)

その斉藤さんが、4月にある統一地方選で
「日本を元気にする会」公認候補として、
東京都北区から区議選に出馬するそうです。

これ、実はすごく興味深い動きだと思うので、
その面白さを書いてみたいと思います。

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政治の世界は旧態依然!

前提として、そもそも議員ってどんな人?
っていう話をしておくと、

都道府県議なら、都道府県庁の行政活動を、
市区町村議なら市区町村の行政活動を
議員としての立場で監視・改善していくのがお仕事です。

定期的に開かれる議会で、行政側が出してくる議案に対して
あれやこれやと質疑をすることで、よりより政策を実現させる。

そういう「監督人」的な立場なので、
行政に対する議員の権限ってかなり強いんです。

行政が進めたい政策でも、議員が議会でNOを突きつければ
その政策に予算がつかず、実行に移せません。
だから、役所の職員は議員に対してすごく気を遣ってます。

たとえば僕が知っているとある県庁では
禁煙週間になると、県庁にある職員用の喫煙所は撤去するくせに
同じ敷地内にある、議員棟の喫煙所はそのまま
だったりしました。

要は、行政マンが勝手に気を遣うから、
ともすると議員自身はわがままに振る舞えてしまうため、
特に地方政治の世界は、えらく前時代的で旧態依然としがちです。

もちろん勉強熱心で謙虚で立派な議員さんもたくさんいます。
でも、僕が知っている議会では、こういう雰囲気が多少なりともありました。

議会の常識は変わるのか

バリアフリーっていう言葉が日本に輸入されて
もうどれくらいになるのかわかりませんが、
それでもまだまだ社会での実践は不十分です。

設備的な面だけでなく、何より一般の人たちの心構えが
社会にバリアフリーを根付かせよう、一緒に生きよう、
というところまではまだ至っていません。

聴力のない女性が働こうとするだけでも大変なのに、
ましてや議員に挑もうとするなんて前代未聞

そんな出来事に対して、
地元の住民たちが、本音のところでどんな選択をするのか
そこにもすごく興味があります。

彼女に政治を託せると思うのか。
やっぱり障害者には難しいよね、と思うのか。

同じ事は、同僚議員や役所の職員にもいえます。

現状だとそれが当たり前ですが、
議員は健常者ばっかりなので、
議会のシステムは健常者に合わせてしか作られていません。

そこに彼女が入ってくると、
健常者中心でつくられた議会の「常識」に
不協和音が発生する
ことになります。

彼女に合わせて議会の「常識」を変えるのか
それとも彼女に議会の「常識」への対応を求めるのか。

これ、すっごく興味深いです。

障害者の社会参加に対する本音って、
「総論賛成各論反対」が多い
ですよね。

障害者の社会参加? いいね! どんどんやりなよ!
え、うちの会社に来るの?
どう扱っていいかわからないし、やめません?

そんな感じ。

社会だとそこからなかなか進まないけど、
政治の世界なら、選挙で当選しさえすれば大手を振って議員になれる。

かなりの劇薬であることは間違いないんですが、
そこで起きる化学反応って、すっごく刺激的だと思います。

今回の統一地方選はそんなに目玉選挙がない印象ですが、
福祉業界に興味のあるみなさん、
東京都北区の選挙結果にはぜひとも注目してみましょう。

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  • 【紙月】
    紙媒体を中心に書くライター。
    福祉業界での実務経験がない中で、
    社会保障制度を詳しく学びたいと
    社会福祉士めざして一念発起。
    仕事の合間を縫って効率的な勉強法を実践し、
    第27回試験に一発合格。
    ツイッター @kamitsuki2



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